さて、今回は、KidsScriptのScratchとの共通点についてご紹介したいと思います。
サイトから、KidsScriptを開き、メニューにあるToolboxから、Scratchを選択してください。これで、KidsScriptのScratchモードの画面に切り替わります。
一見して、Scratchの画面と似ているのがお分かりいただけると思います。ネコもいます(笑)
使い方の基本は、Scratchと一緒です。コマンド群を切り替える部分は、Scratchと合わせてありますし、それぞれに並んでいるコマンドも、ほぼScratchと同じものが同じ順番に並んでいます。
Scratchに慣れた人であれば、まずこれを見ただけで何をするのかはだいたい分かっていただけると思います。異なっているのは、Scratchでは、プルダウンメニューで用意されている部分が、KidsScriptではプルダウンが使えないためにプルダウンの数だけコマンドが並んでいる点だけです。
これらのコマンドは、Scratchと同じように、ドラッグ&ドロップで右の画面に置くことができます。
実は、デフォルトでは、ドラッグ&ドロップしたコマンドは、画面にただのテキストとして配置されるのですが、画面下の「色をつける」ボタンを押すと、
このように、Scratchライクな、ブロックとして表現されるのです。
他のブロックを追加していくと、どんどんScratchみたいになっていきます。ブロックとしてドラッグ&ドロップできるのに、実のところはテキストで、キーボードから修正も可能。修正したあとも、ドラッグ&ドロップで移動も可能と、このエディタ部分は実によくできています。この部分だけでもぜひ見ていただきたいと思います。
ここで、Scratchと大きく違う点があります。ブロックに見えても、これはJavaScriptのテキストプログラミングです。Scratchには、スプライトという概念があり、スプライト毎にブロックを置く(プログラムを作る)エリアが分けられていました。KidsScriptは、JavaScriptですので、そういう概念はありません。一つの画面にすべてのコードを書いていきます。
また、その部分は、サンプルコードをテキストで編集して自分でコピペするなり、キーボードから打ち込む必要があります。例えば、上のコードでは、「スプライト名」というところが、ダミーですので、実際のスプライト名 cat に書き換えてあげる必要があります。
こうです。このブロックの色を消すと、
となります。もう立派なテキストプログラミングのできあがりです!
先ほどコマンド体系がScratchとほぼ同じというお話をしましたが、そうなんです。KidsScriptでは、Scratchで作られたプログラムを、全く同じ行数で、同じコマンドで移植することが可能なのです。
例えばこういうことです。
Scratchで作られたプログラムが、同じ行数で、KidsScriptで表現できています。もちろん実行すれば、ネコは同じ動きをします。実際には一部KidsScriptでは実現できないコマンドがありますので、そういうコマンドを使ったプログラムは移植できないものもあるのですが、かなりのプログラムの移植が可能なんです。
KidsScriptが、Scratchに慣れた人が、テキストプログラミングにトライするための敷居を下げている部分とは、こういうことなのです。
次回は、KidsScriptがScratchと違う点について、もう少し詳しく書いてみようと思います。
過去の記事
KidsScriptは(株)ネクストオブジェクト代表のプログラマー中山真樹氏の作品です。
弊社はKidsScriptの開発協力をしています。