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  • 執筆者の写真原田洋一

マインドストームEV3分解修理の巻

更新日:2019年12月20日


  先日の親子体験セッションのときでした。ある参加者のお父さんから「途中からボタンが押せなくなった」と言われたEV3がありました。試してみると、センターのプログラム実行ボタン(電源ONのボタン)が押し込まれたままの状態で止まってしまっており、反応しなくなっています。イベントのときには、いつも予備を用意してありますので、参加者の方には予備のマシンを使っていただきましたが、その後持ち帰っていろいろ試してみたところ、最初のうちはちょっとコツをつかめば何とか押すことができたのに、そのうち完全に死んでしまって電源をONにすることができなくなりました。

 こりゃ修理かなと思って、ネットを調べたところ、EV3というのは、一切の修理対応は行われていないのですねえ。なんか裏側のバネというか、ちょっとした突起が折れただけ程度の雰囲気なのですが、本体買い換えとは・・・。ただこのときは、すぐに次のイベントの予定もあり、仕方なく本体のみを追加で1台手配しました。¥36,720(税込)....orz

 しかし、どうも納得いきません。どうせ修理対応できないなら、一度分解して自分で修理できないかどうか確認してみようと思ってやってみることにしました。どう考えても、中のバネが折れたとか、その程度の症状でしかないように思えたからです。

 裏蓋をあけると、電池ボックスのところで4箇所ネジ止めされています。ところが、このネジに合うレンチがありません。6角レンチは手元にあったのですが、これではないようです。調べたところ、これは、トルクスネジと言われるネジのようで、TXレンチという特殊な工具が必要ということで、これをホームセンターで調達してきました。サイズが良くわからなかったので、何種類かサイズが揃っているのを買ったのですが、実際にはT8というサイズということがわかりました。ちなみに、このトルクスネジ、昔のMacintoshに使われてたそうですね(SE/30に使われてたやつかな?)。まあ普通はユーザーに触ってほしくないところに使うネジのようです。

 さて、レンチの形とサイズさえ合えば、4つのネジを外すだけで、あっさりカバーが開きます。ただ、ネジはかなりきつくしめられていて、回すのに指が痛くなりましたが。

 ネジを外してしまえば、案外あっさり本体が開きます。昔のSE/30のように引っかかって外すのに難儀するようなことは一切ありませんでした^^。非常にシンプルにできてます。さすがレゴ??

 中を見たところ、ボタンが押せなかった原因はひと目でわかりました。EV3のボタンのバネは、湾曲した鉄のフタみたいなものがバネの役割をしており、これをプラスチックのボタンの裏についている突起が押すことで、あの反発を生んでいたのですね。この鉄のフタがずれてるというわけでした。これでは、いくらボタンを押しても、下に鉄のパーツがないわけですから、ボタンが押せないのもあたりまえ。なぜこれがずれてしまったのかはよくわからないのですが、見たところ、この鉄のパーツは接着されているわけではなく、上にかぶさっている透明フィルムで固定されているだけのようですので、恐らくEV3を落っことしたとかの衝撃でずれてしまったのではないかと思います。

 そこで、透明フィルムを破らないように、先ほどのレンチのお尻でツンツンして元の位置に戻してあげました。これで、修理完了です。

 EV3のボタンは、ただハマっているだけです。逆さにするとこのように落ちてしまいます。

 このボタンを元にセットすれば、あとはフタを元にもどして、4か所のネジを止めるだけです。

 こうして、めでたくEV3復活しました! 

*EV3は初期不良の交換以外は一切修理対応をしてもらえないとはいえ、自分で開けてしまうと、予期せぬトラブルが発生する可能性もあります。この記事は、EV3の分解を推奨するものではありません。トライする方は自己責任にてお願い致します。

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