さて、KidsScriptのScratchとの共通点については、少しご理解いただけましたでしょうか。
今日は、KidsScriptがScratchと異なっている部分について、少しご紹介しましょう。
Scratchでは、最初に画面を開いた際、右側の画面は真っ白で何も表示されていません。でも、KidsScriptでは最初に1行のスクリプトが表示されています。
上記のようなスクリプトです。これは、左にいるネコのスプライトを宣言するための var文です。(上の画像は、「色をつける」を選択した状態です。Scratch Toolboxのデフォルトでは、色は消したプレーンテキスト表示となっています)
Scratchでは新しいスプライトを追加すると、プログラム画面がスプライトの数分だけ追加され、スプライト毎の命令を別々の画面に記述しますが、KidsScriptでは、プログラム画面はあくまでひとつ。var文を1行追加することになります。これを追加する際は、左側の「つくる」というプルダウンメニューから「新しいスプライト」を選びます。
すると、いわゆるファイルチューザ画面が表示されます。ここで、画像ファイルを選ぶのですが、もちろん手元の画像をここで登録することも可能です。 ここで好きなファイルを選ぶと、元の画面に、下記のようなウィンドウが現れます。
今選んだスプライト画像を追加するための var文の見本が表示されます。このとき、スプライトを画面上で移動すると、座標数値が自動的に変わります。このサンプルソースを自分でプログラム画面上にドラッグ&ドロップで、置いていくわけです。
こうして、2行の var文に対応した2つのスプライトが画面上に表示されました。
この「つくる」のプルダウンメニューからは、スプライトだけでなく、背景や音声、変数、リストなども作ることができます。要するにvar文のサンプルエディタとなっているわけです。このあたりが、Scratchとは大きく異る部分ですが、実際のJavaScriptに即した仕様ですので、Scratchを離れて、実際のテキストコーディングではこのようにするのだ、という部分が理解できれば、それほどわかりにくいものではないと思います。
ぜひ、KidsScriptで、プログラム作成にチャレンジしてみてください。最初は、Scratchの解説本などのサンプルスクリプトをKidsScriptで作ってみるといいと思います。
では、今日はこのへんで。
次回は、KidsScriptとJavaScriptの関係について、整理したいと思います。
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KidsScriptは(株)ネクストオブジェクト代表のプログラマー中山真樹氏の作品です。
弊社はKidsScriptの開発協力をしています。