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  • 執筆者の写真原田洋一

マインクラフトでクリエイティブに遊ぶ① なぜ今さらJava Edition?

更新日:2021年10月30日


 突然ですが、2021年6月1日に、MCブロックビルダーというツールをフリーウェアとして公開しました。これは、スクラッチ3.0と、マインクラフトをつないで遊ぶためのツールです。

Scratch3.0に拡張ブロックを読み込んで使います。


 これまでも、「スクラッチとマインクラフトをつなぐ」ツールっていくつかあったのですが、Scratchのバージョンが1.4だったり、Scratch2.0対応でもオフラインエディタ専用だったり、3.0対応をうたっていても、特定のプログラミング教室内でしか使えないツールだったりします。


 ということで、今、子どもたちが普通に使ってるバージョンであるスクラッチ3.0と、マインクラフトをつなぐというもので、自由に無料で使えるツールはまだ珍しいんじゃないかと思います。ご家庭でも、プログラミング教室*でも自由に使っていただけます。


 ただし、使えるマインクラフトに制約があります。Java Edition(3000円税込)が必須です。今、Microsoft Storeで売られているマインクラフト(Windows10版といいます)とは別のマインクラフトが必要なんです。「なんだ、今さら?」と思う人もいるかもしれません。


 というのも、この記事を書いてる途中に、ちょっとびっくりなニュースが飛び込んできました。



 今まで、「教育版マインクラフト」というのは、基本学校法人にしかライセンスされていなかったんですよね。これが公開されるというニュースです。そして、「教育版マインクラフト」は、Java EditionではなくWindows10版がベースとなってるのです。

ということで、ますますJava Editionは「今さら」感が強くなってしまいました(笑)


で も、気を取り直して行きます(^^)


 Windows10版のマインクラフトには、Code Connectionという、Microsoft純正の無料アドオンツールがありまして、これを使うと、プログラミングでマインクラフトのワールドにブロックが置けたりするんですね。教育版マインクラフトでも、プログラミングをする際はこのツールがベースになるのでしょう。もちろん、これはスクラッチ3.0ではありません。


 ところが、このCode Connection。2021年の年初くらいから突然起動しなくなって、半年くらい全く動作しないという状態が続いたのでした。しかも、Microsoftからはなんのアナウンスもなく! ちょうどこのとき、マインクラフトを自分の教室の教材として使えないかと思ってCode Connectionを触り始めた矢先の出来事で、一体何が起きているのかさっぱり分からず、ネットを検索してもほとんど情報がないという状況の中で、これを使うのは諦めました。だって、突然動かなくなったのに、なんのアナウンスもないようなツールを使って、教材のカリキュラム組むって、それは僕にとって許容できないリスクだと思ったからです。


 こうして、Code Connectionは使わずにスクラッチ3.0の実行環境にこだわった結果として、Java Editionが唯一の選択肢だったということなんですね。でも、子どもたちが普段から慣れ親しんでいるスクラッチ3.0でプログラミングできる環境を作れるというのは、今でも捨てがたい価値があると思うんです。そんなわけで、Java Editionです(^^)。


 もともとマインクラフトはスウェーデンのプログラマが作って世界的にヒットしたゲームです。その後、Microsoftに買収されて、Windows10版が出て、今に至ります。でも、だからといってJava Editionの更新が止まっているということもありませんし、この後もJava Editionは続くのだろうと思います。


 ただ、Java Editionのマインクラフトは、Windows10だけでなく、MacやLinux版もあるんですよね。Java Editionは、このクロスプラットフォームが売りのバージョンなのですが、さすがにうちのような弱小組織では、Windows10対応版だけでも開発するのがやっとです。現状MCブロックビルダーはWindows10でしか動作しませんので、ご容赦ください。


 教室の子どもたちの話を聞いていると、自宅でマインクラフトをやっている子は、ほとんどが任天堂Switchか、iPadを使っています。つまりPC版のマインクラフトは、Windows10バージョンだろうが、Java Editionだろうが、使っている子はまだ少ないです。であるなら、学校などでスクラッチ3.0に触れはじめた子どもさんに、もうひとつマインクラフトを購入するときには、Java Editionを選んでいただければという感じです。


 ツールがいち早く出来たので、僕の教室で子どもたちにいろいろ使ってもらいました。その経験の中からカリキュラムとしてまとまったのが、今回電子書籍として出版した書籍の内容です。書籍企画は、昨年の秋頃ある出版社さんに持ち込んだのですが、やっぱり「今さらJava Editionですか...」と言われて断られてしまったので、結局こちらも自前で作る羽目になってしまいました(^^;)


 本当にミニマムな草の根ツールなのですが、プロダクトについてはそんなに悪くない出来だと思っています。また、僕の教室で子どもたちに使ってもらったところ、当然のごとく好評です。Gifte!さんというところでもイベントも行っていますが、たいへん好評をいただいており、毎回満席の参加者に来ていただいています。さらに、僕にとっても、スクラッチだけをやっていたときには見えなかった、子どもたちのいろんなことも見えるようになりました。しばらくはそんなテーマも書いていきたいと思っています。





*プログラミング教室で使う場合は、ちょっとした条件がありますが、ご安心ください。事前にご連絡いただくだけで無料で使えます。アプリをダウンロードしたら中にドキュメントがありますので、詳細はそちらをご覧ください。


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